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2017年4月17日月曜日

快適性と風情を求めて、金沢古民家風貸家再生「涌波ロッジ」


快適性と風情を求めて金沢古民家風貸家再生「涌波ロッジ」


2015年3月14日に北陸新幹線が、開業してから2年余り経ちます。

この開業効果もあって金沢は、観光客やビジネスマン・国際会議や学会出席者などで大賑わいです。

その影響からホテルや旅館は、満員状態になることが多く、その数が不足気味となっています。

そして北陸新幹線開業後、石川県内に支店や営業所を設けた企業が、この2年間で68社にのぼったそうです。

またこの間、撤退した企業は、わずか1社のみとのことです。

現在の金沢には、ビジネスチャンスが溢れているようです。


また、この影響により人手不足や賃金上昇、人材の移動などが顕著化しているそうです。

そこで企業各社は、給料のベースアップや福利厚生制度充実に、懸命に努めています。

その一環として、社宅の確保が挙げられます。

また、金沢には転勤族も多いため、その任期も不定期になりがちです。

そこで金沢にいる時くらいは、金沢風情を楽しめる住宅に住みたいという希望の声も高まってきているそうです。


このニーズに注目した金沢市の不動産業者と建築会社が、タッグを組んで全く新しい発想で「街づくり」に取り組みました。

この企画は、地元の「高山不動産」が手掛け、住宅のリフォームや新築を施工する「日本美装」が金沢市涌波(わくなみ)の住宅街にある築40年ほどの住宅5棟を古民家風にリノベーション(改修)したものです。

また、貸家5棟が並ぶ敷地内の門や塀なども日本の伝統的な様式に仕上げ、住宅だけでなく景観全体で「町家」をイメージしたのが特徴です。

この斬新な貸家街は「涌波ロッヂ」と名付けられました。


ところでおじさんは元来、土木工学の設計技師であり、専門分野は「都市工学」と「工事積算」でした。

そんな私がご縁あって、十数年前からこちらで働かせて頂いています。

そして着物10は、年寄にも優しい企業であることに心から感謝しています。

本当にありがたいことです。

あんやと、あんやと アリガタビーム!!(ノ・_・)‥‥…━━━━━☆ピーー


昔取った杵柄でおじさんは、都市計画や地域振興に対し、とても興味があります。

そこで早速、先日の日曜日に開催された見学会に、妻を伴って行ってきました。

「涌波ロッヂ」に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、木製の「冠木門(かぶきもん)」です。
木製の冠木門

そして、冠木門の横に広がるのは、風通しの良い日本伝統の「大和塀(やまとべい)」です。
風通しの良い日本伝統の大和塀

その前にあるアーチ状の薄茶色のものは竹製で、用水路への歩行者転落防止用の「犬矢来(いぬやらい)」です。


白い建物は、大家さん所有の蔵です。
大家さん所有の蔵


それでは涌波ロッヂの各棟が、内部見学できますので覗いてみましょう。

ここで面白いことには、各棟ごとのテーマカラーが決まっていることです。

それは、少し難しい色彩となりますが、順にご紹介しましょう!。

壱号棟から伍号棟まで、それぞれ「臙脂(えんじ)の家」「藍(あい)の家」「黄土(おうど)の家」「草(くさ)の家」「古代紫(こだいむらさき)の家」と名付けられています。

そして、これらの色の名は「加賀友禅」に使われる「加賀五彩」に由来しています。

また各棟の玄関前には、郵便受上方に、それぞれのテーマカラーの木製プレートが、取り付けられいます。

これは「臙脂(えんじ)の家」(以下、えんじ)の木製プレートです。
臙脂の家の木製プレート

各棟の外装は、白い壁と黒い下見張りで、レトロでお洒落な感じです。
白い壁と黒い下見張り


さあ、建物の内部を見学してみましょう。

「えんじの家」の内部です。

えんじ色とは、黒味を帯びた深く艶やかな紅色のことです。

これは、早稲田大学のスクールカラーとしても有名です。

まずは、玄関です。

えんじ色のクロスに動物の人形が、ディスプレイされています。
玄関のえんじ色のクロスに動物の人形

ちなみにこちらの棟では、えんじ色をテーマに内装がなされ、家具類などもイメージ例として設置されています。

それぞれの間取りは、5棟とも3LDK です。

こちらは、玄関から見たエントランスです。
玄関から見たエントランス

そしてこちらは、10.5帖のLDKと6帖の和室です。
10.5帖のLDKと6帖の和室

備え付けのキッチンです。
備え付けのキッチン

リビングのテーブルとスタンドです。
リビングのテーブルとスタンド

奥の和室です。
奥の和室

ここには室内物干し場があり、特に冬場はとても助かります。

また窓は、ペアガラスでとても暖かくかつ涼しくて、結露防止にもなります。

そして付け加えるならば、金沢はとても湿気が多い街です。

そのため加湿器ではなく、除湿器が必要となります。


余談になりますが、金沢では多くの雪が降ります。

そのため冬は、とても寒く感じます。

それで、室内温度を24度ほどに保つ家庭が多いそうです。

これは、全国的にみても高めといわれているらしいと、聞いたことがあります。

このため「アイス大好き金沢人、超人気金箔ソフトも!」でご紹介したように私達は、暖かいお部屋でアイスクリームを食べるのが大好きです。


それでは、室内見学に戻りましょう。

お風呂場です。
1坪ほどのお風呂場

その広さは、1坪あります。

ちなみに昔の家では、お風呂場は0.75坪が標準でした。

当然のことながら、我が家のお風呂は0.75坪です。

しかし最近では、子供と一緒に入るためには、広いほうがいいとの理由で、1坪タイプが主流だそうです。

そのためこれを企画した高山不動産は、もともとの0.75坪の風呂場をわざわざ増築し、1坪の風呂場に改装したそうです。

洗面所です。
シンプルな洗面所

とてもシンプルで、使い易いそうです。


さぁ、2階へ上がってみましょう。

階段は、さすがに昔の家らしくとても狭く急に感じます。
狭くて急な階段

そして、1階に降りる時はもっとこわそうです。

手摺りのついた階段

でも、手摺りがついています。

これは、おじさんにもうちのおばさんにとっても、とてもありがたいことです。

こちらは、2階6帖の寝室です。
2階6帖の寝室

素敵なベッドが、設置されています。
素敵なベッド

何か、リゾートホテルに来たような気がしてきました。m(;∇;)m うれしすぎるっ!
リゾートホテルに来た気分

また天井は高く、太い梁(はり)を見ることができます。
天井にある太い梁


天井も耐震補強

なお、これらの建物は、耐震補強もされているそうです。

お隣りの6帖のお部屋です。
お隣りの6帖のお部屋


ここまで室内見学したおじさんは、とても住み易すそうな家だと思いました。

そして、若き女性スタッフから、のびやかな感性を受けました。


とても素敵なレイアウトです。


また、先程も少し触れましたが、金沢は大変雪の多い所です。

そのため、大雪が降ると「雪すかし」をしなければなりません。

ちなみに金沢では「雪かき」や「除雪」のことを「雪すかし」と言います。

この雪すかしが都会の人にとっては、結構辛いそうです。

そして多くの人が、雪すかしで筋肉痛になったり、腰を痛めたりするようです。

特に赴任1年目が、要注意です。


金沢市街地は、道が狭く家屋が密集しています。

そのため除けた雪を置くスペースに困ることが、多々あります。

しかし、この涌波ロッジには、雪を運び積み上げて置く場所が十分にあります。

また、1棟に付き2台以上の駐車場が、確保されています。

ここは、住む人に優しい街だと感じました。


私達は、いきなり増えた観光客や異国の方に、少し戸惑っています。

それでも何か自分達にできるおもてなしが、あるのではないのかと自問自答しています。


その一つの表現手段が、この「涌波ロッヂ」であると、おじさんは受け止めています。




あんたもいっぺん金沢に住んでみまっし~。ふははは┗( ̄▽ ̄;)┓=3=3=3=3

ほやほや、そうしてみまっしね。(そうよ、そうよ、そうしたらいいね。)

今回の担当は、達じいでした。

あんやと。┗|*`0´*|┛┗┫´,_ゝ`┣┛┫ ̄旦 ̄┣

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2017年4月3日月曜日

金沢の郷土料理「めった汁」、「豚汁」との違いは?

金沢の郷土料理「めった汁」、「豚汁」との違いは?


金沢の最も庶民的な郷土料理、その一つに「めった汁」があります。

これが、我が家の「めった汁」です。
我が家のめった汁

めった汁とは、あまり聞き慣れない言葉かもしれません。

その名前の由来には、諸説あります。

まず一つの説は「めったやたらに具をたくさん入れた汁」という意味です。

もう一つの説は「めったやたらに具を切って入れた汁」というものです。

さらに、もう一つ有力な説があります。

それは「滅多(めった)に食べられないほどの贅沢な汁」だから「めった汁」となったとされているものです。

どの説が正しいのかは、定かではありません。

しかし、願望的な私見では、第3の説であって欲しいと思います。

それはおじさんの子供の頃には、お肉そのものがとても貴重であったからです。


さあ、めった汁の具材について述べていきましょう。

本日の我が家の味噌汁の具材は、さつまいも・さといも・じゃがいも・だいこん・まいたけ・しいたけ・ねぎ・たまねぎ・はくさい、そして豚肉が入っています。

またこの具材は、どんなものでもよく、その辺にあるものなら「めったやたら」に入れればいいだけです。

そして、めった汁を食べると、とても体が温まる感じがします。

一方こちらは、私の愛してやまない「吉野家」「新とん汁」です。
吉野屋の新とん汁

この豚汁のキャッチコピーは「6種の野菜がしっかりとれる! 大根 人参 レンコン ごぼう サトイモ 青ネギ」です。(原文のまま)

それでは「めった汁」「豚汁」の違いとは、何でしょうか。

それは、基本的にさつまいもが、入っているかいないかの差です。

つまり、めった汁には、美味しいさつまいもが不可欠なのです。

金沢には、以前「加賀野菜・五郎島金時と北陸限定ポッキー」で紹介した「五郎島金時」というさつまいもがあります。

これは、食感がコッボコボ(金沢弁)で糖度が高く、とても美味しいお芋です。

この五郎島金時の甘みと豚肉に油の旨みが、私達を「めった汁」の虜にします。

また、さつまいもには、ビタミンB1やビタミンC・カリウム・食物繊維等が豊富で、胃腸によく美肌や風邪予防に効果的です。

そして、その他の根菜類にも栄養素がたっぷりです。

例えば大根には、アミラーゼなどの消化酵素が含まれ、でんぷんやタンパク質・脂肪を分解し消化を助けてくれます。
「雪中野菜と加賀野菜の一つ、源助大根」

れんこんやさといもには、ムチンというぬめり成分が含まれています。

これは、胃腸や喉を保護し、免疫力を高めてくれるそうです。
「加賀野菜・小坂れんこんと大好き煮物ときんぴら」

にんじんには、強い抗酸化力を持つβカロテンが豊富で、眼精疲労や美肌・風邪の予防などに効果があると言われています。

ごぼうは、食物繊維が豊富な野菜の代表格です。

この食物繊維は、腸内の善玉菌を増やし、その環境を整える働きがあります。

そして「真打、豚肉の登場!!!」です。

豚肉には、ビタミンB1が多く含まれ、疲労回復に大きな効果があります。

これがいわゆる「ブタミンパワー」と呼ばれているものです。

「めった汁」の美味しさと栄養素を列挙していると、何だか自然と元気になれるような感じがしてきました。( ^ω^)_U 一杯どうぞ


ところで、めった汁や豚汁は、冬の食べ物だと思っていませんか。

いえいえそれらは、冬だけでなく春にも有用なお料理です。


日本列島各地では、桜の開花が話題となっています。

またテレビでは、気象予報士や美人レポーターが伝える「春めいたポカポカ陽気です」とか「今日は春の装いでもよいでしょう」などの言葉が踊ります。

しかし、桜が咲いても雪がちらつくこともあります。

これを「花冷え」と呼びます。

このように暖かくなったり、寒くなったりすることにより、体調を崩してしまうことが多々あります。

こんな時にこそ、めった汁を食べ免疫力を高めることで、体調維持に努めることができると思います。

今晩の夕食時に、めった汁をおねだりしてみようかなぁ~乁(˙ω˙乁)ウネウネ

今回の担当は、達じいでした。

あんやと┌(・。・)┘♪└(・。・)┐♪┌(・。・)┘♬

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2017年3月31日金曜日

金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度

金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度


私・達じいは、雨の日も晴れの日もカサを持ち歩いています。

それは、金沢には「弁当忘れても傘忘れるな」という格言があるからです。

これは、私がいつも肌身離さず持ち歩いているカサです。
金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度
このカサは、加賀友禅染めの小袖をイメージしたとても粋なものです。

金沢の降水量は、とても多く特に冬期には、例え晴天であったとしても突然に
「天地雷鳴し、空俄に搔き曇り」(てんちらいめいし、そらにわかにかきくもり)雪や雨が降り出します。

これは、金沢に特徴的にみられる「日本海側気候」によるものです。

日本海側気候とは、冬は日本海上を吹き渡る北西季節風の影響で、曇り空や降雪が多く
夏は南東季節風のために晴天が多いという気候のことです。

そして実は、石川県の年間雷日数は日本で最も多く、特に冬期の雷が多い地域です。

そのため金沢城の天守閣は、1602年に落雷したことにより焼失したままで、現在でも再建されていません。

ちなみに、1600年に関が原の戦いが起こり、1603年には江戸幕府が成立しました。

観光地においてカサを持つことは、荷物が増えてとても厄介なことです。

特に晴天時は、それが無用の長物になってしまいます。


しかし、観光客の皆様ご安心ください。

金沢市には「無料貸傘制度」があります。

もしあなたが、突然の雨に降られた時、金沢市街地16ヶ所にある
「置き傘サービススポット」にあるカサを自由にかつ無料で使うことができます。

もちろん名前や住所等を書く必要もなく、使った後は16ヶ所の指定施設の専用カサ立てに返せばよいだけです。

例えばこれは「金沢駅構内の観光案内所」にある「置き傘専用カサ立て」です。
金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度
カサが、たくさん入っています。

こちらは、竪町(たてまち)商店街にある「野田屋茶店」前のカサ立てです。
金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度

そしてこれは「ヤマト運輸金沢香林坊センタークロネコほっとステーション」中のカサ立てです。
金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度

ここは、観光案内所も兼ねていますので「置き傘MAP」もあります。
金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度

そして、金沢らしく大名篭をイメージしたディスプレイも玄関前にあります。
金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度

しかし、ひと度雨が降るとこんな感じになります。

「東横イン金沢兼六園香林坊」前カサ立て
金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度

「九谷焼諸江屋」前カサ立て
金沢の格言「弁当忘れても傘忘れるな」と無料貸傘制度

ほとんどのカサが、出払ってしまいます。



金沢の観光スポットは、とても接近しています。

金沢駅からひがし茶屋街~近江町市場~尾山神社~金沢城公園~兼六園~金沢21世紀美術館~長町武家屋敷跡~にし茶屋街まで、バスで十分にまわれます。

もしタクシーを使えば、お子さんを連れていても楽々です。

そして、あなたが強者(つわもの)ならば、徒歩でも可能でしょう。

16ヶ所の「置き傘サービススポット」は、このルート上にあります。

これらのどこでカサを借りても、返してもよいのです。

また、もしあなたが、新幹線でお帰りになる場合、金沢駅構内の観光案内所のカサ立てにお返し頂ければ結構です。


この制度は、まず初めに金沢駅観光案内所で、2003年(平成15年)から始まりました。

そして金沢市役所が、2009年から協調することになり、2015年からは主要な市内商店街が賛同し、このサービスがスタートしました。

なおこの貸傘は、電車内の忘れ物のカサを再利用しています。

皆様、これが私達のおもてなしの心です。

どうぞ安心して、金沢を観光してください。




え~と、もう一つ付け加えさせてください。

私が、いつもカサを持ち歩いてるには、理由があります。

おじさんは、歳のせいかヒザが悪く、いつもカサを杖がわりにして歩いています。

また女物のカサは、小さめで、軽いため使い易いツエとなります。

金沢の皆様。こんなじいさんをよけてくれて、いつもあんやと。

あんたも金沢で、いんぎら~(のんびり)としてみまっし~♬

今回の担当は達じいでした。

あんやと\(^o^)/

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2017年3月29日水曜日

金沢の桜餅は、関東風!! 関西風??

金沢の桜餅は、関東風!! 関西風??


金沢は、先日のブログ和菓子大好き金沢人。その購入額と15年連続第1位で取り上げたように、全国の有数の和菓子どころです。

そんな金沢には、この写真にあるように2種類の桜餅があります。
2種類の桜餅

左側の白い和菓子が「関西風桜餅」です。

一方、右側のピンクの和菓子が「関東風桜餅」です。

金沢では関東風桜もちが、圧倒的シェアを誇っています。

例えば、イメージを示せばこういう感じでしょうか。
関西風桜餅1つ関東風桜餅3つ

実際には、業界関係者によると金沢においては関東風桜餅が90%以上のシェアを占めているのが、実情のようです。


金沢は、全国47都道府県の中でちょうど真ん中くらいに位置しています。

しかし、その風習においては、関西の文化が色濃く残っています。

例えば、敬語表現や言葉の柔らかなイントネーションが発達し、文法や語彙には関西地方の影響を感じることができます。

また、金沢は紅白餅でご紹介したように、金沢では丸もちを食べます。

そして、それらの出汁も関東風の「鰹だし」ではなく、関西風の「昆布だし」が主です。

それでありながら、どうして「桜餅」だけは、関東風なのでしょうか。


それは「参勤交代制度」に深く関わりがあります。

参勤交代とは、1年おきに大名の藩主が大名行列を連ねて、江戸と自領を行ききする制度です。

参勤交代では、家臣団だけでなく、かかりつけの医師や鷹匠・料理人・茶の湯の家元菓子職人まで様々な人々が同行しました。

加賀藩では、その数総勢2000人~4000人とも伝えられているそうです。

その行程は、金沢から江戸まで480キロメートル、12箔13日の旅であったとされています。

またその費用は、現在の金額に換算すると、約4億円にものぼると考えられているそうです。

この大名行列によって帰参した和菓子職人が、江戸の文化と技法を金沢に伝えたことにより、桜餅に関しては「関東風」となりました。


それでは、関東風桜餅と関西風桜餅の違いは何でしょうか。

まず、関東風桜餅は塩漬けの桜を用いた江戸発祥の桜餅です。

その始まりは、山本屋が現在の東京都隅田川向島にある長命寺の門前で、参拝客に売り出したことだと言われています。

この生地の粉は、基本的には小麦粉です。

これにお店によって、白玉粉や餅粉・上新粉などをブレンドし、砂糖や味甚粉・上南粉等で調製します。

(おじさんは、ド素人であるため、この部分に関してはよくわかりません。)

次に、これらを溶いた生地を薄く延ばし、焼き上げます。

その焼いた生地にこしあんを丸めて入れて、塩漬けの桜の葉で包みます。

これが関東風桜餅です。


一方、関西風桜餅では、道命寺粉を使います。

道命寺粉とは、もち米を水に浸け置き水切し、蒸し上げ天日干ししてから乾かし、石臼などで挽いた粉です。

これに水を吸わせ、砂糖をまぜ蒸し上げた餅に、こしあんを塩漬けの桜の葉で包み、その上に桜の花の塩漬けをあしらったものです。

なお道明寺は、現在の大阪府藤井寺市にあります。

以上、おじさんの拙い説明で申し訳ございません。


うちの女房が好きなのは「関西風桜餅」です。

やはり、公家出身の妻!?らしい好みです。

源氏の末裔!?であるおじさんは、もちろん「関東風桜餅」が大好きでござる。

金沢では、どちらの美味しさもお好みで求めることができます。

そしておじさんは、そんな金沢のファジーさを愛おしく思っております。



今回の担当は、達じいでした。

あんやと(*´∀`*)

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2017年3月27日月曜日

吾輩は米である、名前はまだない。

吾輩は米である、名前はまだない。


いしかわに新しいお米が、誕生しました。

石川県が、9年の歳月を費し開発した水稲の新品種「石川65号」が先日、県内のスーパーなど約120店で先行販売されました。

先行販売量は、初回出荷量6トンで売り切れ御免となり、販売終了となりました。

この石川65号は、食味がよく多収量で晩生(おくて)の「北陸211号」を母として、同じく食味が良く大粒で早生(わせ)の「能登ひかり」を父としています。

そして何と!!、このお米には、まだ名前がついていません。

2017年3月末までには、正式名称が決まるそうです。


この石川65号は、コシヒカリと比べて、一粒一粒の「しっかりした粒感」「粘り」の双方が、絶妙なバランスであることがわかったそうです。

そしてコシヒカリは、時間が経つと固くなりやすいのに対して、石川65号は、時間が経っても硬さや粘りの変化が少なく、冷めても美味しさが保たれることがわかりました。

また、石川65号の粒の長さは、約5.6ミリメートルであるのに対し、コシヒカリのそれは約5.2ミリメートルとされています。

その重さもお米1000粒で約26.1グラムあり、コシヒカリのそれが約22.5グラムであるのに対して、より重量感があります。

ここまでは、公式資料の引き写しとなりますので、おじさんにはまだピンとこなく、実感がわきません。

そこで、実際に食べてみました。
石川65号の定食
う~ん、甘みがあっておいしい。

もし、コシヒカリをオンナ米と例えるならば、これはオトコ米という食感があります。

また確かに、一口ほおばった時に食べ応えを感じます。

そして、これが石川65号の精米したお米です。
石川65号の精米したお米

また、石川65号の2キログラム入りの袋は、とてもユニークなデザインをしています。
石川65号の2キログラム入りの袋


石川県は、昔から「早場米の本場」として知られています。

また金沢では、秋の台風や長雨の被害を避けるために、収穫時期が早い早生を育てています。

そしてそれには、9月の端境期で価格が高い時期に出荷して、利益を上げるという目的もあります。

お米の品種の一つに「コシヒカリ」がありますが、これも早生に分類されています。

またコシヒカリは、現在の福井県農業試験場で、1956年(昭和31年)に開発されました。

ちなみにその命名には「越の国に光輝く米」という願いが、込められています。

そして現在ではその願いが叶い、全国で最も生産されているお米となりました。

では、その大人気のコシヒカリがあるのにもかかわらず、どうして新しいお米を作る必要があったのでしょうか。

その理由は、石川65号が晩生であることです。

石川65号の稲刈の時期は、9月下旬です。

これは、一般的なコシヒカリと比べて、約2週間位遅くなります。

これにより農家は、農繁期を分散することができ、収入増にもつながることになります。


おじさんは、農業関係者の尽力に敬服しつつ、美味しいお米を頂きたいと思います。

今回の担当は、達じいでした。

あんやと(☜(◔◞౪◟◔)☞)。

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2017年3月17日金曜日

能登上布の新たな試みと基幹産業を応援する高校生

能登上布の新たな試みと基幹産業を応援する高校生


まずご覧頂くのは、能登上布(のとじょうふ)の反物です。

能登上布の新たな試みと基幹産業を応援する高校生能登上布の新たな試みと基幹産業を応援する高校生
能登上布の新たな試みと基幹産業を応援する高校生能登上布の新たな試みと基幹産業を応援する高校生

能登上布は、石川県中能登地方に古くから伝わる高級麻織物です。

それは「蝉の羽根」とも形容される薄くて軽く、しかも丈夫な盛夏の着物生地です。

また、肌触りが良く「経緯絣(たてよこがすり)」という、精密なかすり模様が特徴です。


能登上布の歴史は古く「古事記」・「日本書紀」に記される第10代天皇である崇神天皇(すじんてんのう)の娘が、この地に滞在した際、野生の真麻で糸を作り地元の女性に機織りを教えたことが、能登上布の起源であるとされています。

そのため中能登地方は、江戸初期までに近江上布の原糸として、麻糸の産地となりました。

そして、江戸時代後期になると、近江から職人を招いて織物生産が始まりました。

これにより文政元年に、能登縮(のとちぢみ)と称した麻織物が誕生しました。

その後能登縮は、明治40年に皇室献上品に選ばれるまでになりました。

この頃から、能登縮の上質性が認知され「能登上布」と呼ばれはじめました。

なお上布とは、麻織物の最高級品に贈られる称号です。


そして昭和初期には、織元数が140軒を数え、生産量も年間40万反にもなり、麻織物の中で全国一となりました。

また1960年(昭和35年)には、石川県無形文化財に指定されました。

しかし、着物離れの影響により昭和63年には、織元がただ1軒のみとなってしまいました。


その唯一の織元である山崎麻織物工房は、現代にも通じる製品を開発しようと努力を重ねています。

その工房は、着物にはあまり用いない淡色の麻糸で織るなど、工夫したストールやシャツ・クッションを開発し、日常生活で使うことを提案しています。

また、2017年2月10日~14日にドイツで開かれた、世界最大級の国際見本市「アンビエンテ」に初出展しました。

その目的は、天然繊維が好まれるヨーロッパをターゲットとした販路開拓です。

これは、伝統技術を守りつつも、現代風のアレンジを加えた実用性のある製品を作るという好例と言えるでしょう。


そして地元の人々も、町の基幹産業である繊維産業を盛り立てようと企画しています。

鹿西(ろくせい)高校美術部に所属する8人が、中能登町のJR能登部駅(のとべえき)構内で「織姫」と「彦星」をデザインした壁画を描きました。

これは、JR西日本七尾鉄道部の依頼を受けたもので、ホームにある渡線橋の柱をキャンバスに、縦約3.5メートル・横約3メートルの大作となります。

この作品は、線路を天の川に見立て、年に一度しか会えない織姫と彦星の物語を表現したそうです。

またこの壁画は、駅を通過する電車内からも見ることができます。

こうすることで、駅を利用する学生や住民だけでなく、電車の乗客にも中能登町の歴史を伝えることを意図しています。


また美術部員は、鹿西高校近くにある能登比咩神社(のとひめじんじゃ)に関する歴史を学んで、このデザインに決めたそうです。

鹿西高校近くにある能登比咩神社には、織物に縁起する2神が祭られています。

その1神である「能登比咩神」は、麻織物の製法を中能登に授けた能登上布の祖とされています。

そしてもう一人の神、崇神天皇の娘である「沼名木之入日売命(ぬなきいりひめのみこと)」は、能登上布を織る技術である「機織り」を教えたと伝えられています。

彼らの活動は、まさに「温故知新(おんこちしん)ふるきをたずねあたらしきをしる」の実践版ではないでしょうか。

おじさんは、若者達による町おこし活動に、今後大いに期待したいと思います。

今回の担当は、達じいでした。

あんやと(*´▽`*)。






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2017年3月15日水曜日

ひな祭りと和菓子。金花糖といちごびなとひし餅。

ひな祭りと和菓子。金花糖といちごびなとひし餅。


金沢では、ひな人形を新暦の3月3日から4月3日(旧暦の3月3日まで)飾る風習があります。

それに合わせて私達は、おひな様に和菓子をお供えし、家族やお友達といっしょに飲食して、女の子の健康や幸せを祈ります。

この和菓子には、いろいろな種類があります。

それらは、桜餅やひし餅・ひなあられ・おひな様の姿を表した上生菓子などが、代表的です。

そしてこれが、金沢独特の和菓子である「金花糖(きんかとう)」です。
金沢独特の和菓子金花糖
金花糖(金華糖とも書きます)とは、煮溶かした砂糖をサクラ材でできた木型に流し込み、冷やし固め食紅で彩色した砂糖菓子です。

その形は、桃の節句に供えることからをかたどっています。

また、縁起物である海老たけのこなどの野菜の形をしたものもあります。

こちらは「金沢市老舗記念館(かなざわししにせきねんかん)」に展示されているおひな様と金花糖です。
金沢市老舗記念館に展示されているおひな様おひな様と金花糖
この金花糖の歴史は古く、加賀藩第13代藩主・前田斉泰(まえだなりやす)への献上品となった「にらみ鯛」の金花糖が、その始まりとされています。

にらみ鯛とは、京都でお正月に食べられる「尾頭付の塩焼き鯛」のことです。

京都では、この塩焼きの鯛をお正月三が日、箸を付けずに「にらんで」4日目に食べる風習があるそうです。

この風習は、おめでたい鯛をまず神仏にお供えし、その後にお下がりとしてこれを頂くという奥ゆかしさから生まれたと、考えられているようです。

しかし今日では、この風習が廃れてしまい、京都でもごく一部の地域で継承されているそうです。

金沢では、この高価な鯛を当時貴重である砂糖を使った和菓子に置き換えることで、よりお供えとして日持ちできるようにしたものと想像されます。

そしてこちらは、おひな様の姿を表した上生菓子です。

金沢市内のお店「美福(みふく)」の「いちごびな」をお見せします。
美福のいちごびな
おひな様は、白あんを桃色の「外郎(ういろう)」の衣で包み、いちごでお顔を見立てたものです。

一方、お内裏様の体は、こしあんでできています。

ちなみに美福は、金沢に数あるお店の中でも美味しいと評判のお店です。

特に、みたらし団子と桜餅が有名です。

この美福とは、とても珍しいお店の名前ですが、その名の由来は「みてしくえらんで楽しい、ひとくち食べるとが来る」という文言からきているそうです。

またこちらは、ひし餅です。
定番の和菓子であるひし餅
ひな祭りには、定番の和菓子であるひし餅ですが、その各段ごとのお餅の色には、それぞれに意味があるそうです。

まず、下段の緑色の餅は、大地を表し健康や長寿を象徴しています。

また、中段の白色の餅は、雪を表し清浄を意味します。

そして、上段のピンク色の餅は、桃の花を表し魔除けの意を示唆するそうです。

つまり、これらを言葉で表現すると「大地に積もった雪が解け、が芽生え桃の花が咲く」となります。

私は、和菓子の世界がとても奥深いものだと、改めて感じ入りました。


あんたもいっぺん金沢にきてみまっし~♪♪

今回の担当は、達じいでした。

あんやと(*´▽`*)。

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