赤系の和色・日本の伝統色

赤系の日本の伝統色をまとめました。きものを着る際の参考になればと思います。
鴇色 ときいろ
明るい紫みの赤
昔は日本各地にみられた特別記念物であるトキの羽や尾羽の色。


躑躅色 つつじいろ
あざやかな紫みの赤
晴から夏にかけて花を咲かせるツツジの中で、特に赤いツツジの鮮やかな色。


桜色 さくらいろ
ごくうすい紫みの赤
サクラ(桜)の花びらのような、やや紫みのごく薄い紅いろ。


薔薇色 ばらいろ
あざやかな赤
薔薇の中で、特に赤系統のバラの花の色。


韓紅 からくれない
あざやかな赤
韓紅は船来の紅の意から、濃い紅色。その鮮やかな美しさを特に賛美する際に使う雅語。一般には「紅色」と同じ色を指す。


珊瑚色 さんごいろ
明るい赤
サンゴ(珊瑚)の内、アカサンゴの骨軸の明るい赤い色。


紅梅色 こうばいいろ
やわらかい赤
300以上もの品種を持つウメ(梅)の一品種で、春先に花を咲かせるコウバイ(紅梅)の花の色。


桃色 ももいろ
やわらかい赤
3月~4月に花を咲かせるモモ(桃)の花のような色。「ピンク」とは語源を異にする。


紅色 べにいろ
あざやかな赤
染料や着色料などに用いられるキク科のベニバナ(紅花)の花弁の色素から製した染料による色。


紅赤 べにあか
あざやかな赤
印刷インキの色名。鮮やかな赤。



臙脂 えんじ
つよい赤
友禅染や更紗染などに用いられるエンジムシからとった鮮紅色の染料、生臙脂(しょうえんじ)や、赤、青を混ぜた絵の具などによる色。


蘇芳 すおう
くすんだ赤
マメ科のスオウ(蘇芳)の樹皮、心材に含まれる色素を灰汁媒染により染色したくすんだ赤。


茜色 あかねいろ
こい赤
古より、その根を染料として用いた多年草あかね(茜)の根から採った染料で染め重ねた濃い赤い色。


朱色 しゅいろ
あざやかな黄みの赤
辰砂(中国辰州産の砂)から製する硫化水銀を主成分とする黄色みを帯びた赤色の顔料。朱肉の色。


紅樺色 べにかばいろ
暗い黄みの赤
紅色みを帯びた樺色。かばいろは蒲(がま)の穂の色、樺の木の樹皮の色からきた色名。


紅緋 べにひ
あざやかな黄みの赤
「紅」と「緋」は赤の代表的な伝統色。紅はやや紫みを帯びた赤で、緋は逆に黄みを帯びた赤。


鉛丹色 えんたんいろ
つよい黄みの赤
日本画の絵の具や陶磁器の釉(うわぐすり)などに用いられる赤色顔料の一つ。鉛丹は錆止め染料に用いられる。


紅海老茶 べにえびちゃ
暗い黄みの赤
紅色みを帯びた海老茶色。海老色は伊勢エビの甲羅の色に由来する。



鳶色 とびいろ
暗い黄みの赤
暗褐色で、胸に黒い斑点を持つトビ(鳶)の羽のような色で、実際のトビの羽よりはもう少し濃いめの色。


小豆色 あずきいろ
くすんだ黄みの赤
種子は餡(あん)などの材料に用いられるアズキ(小豆)の実のような濃い茶褐色。


弁柄色 べんがらいろ
暗い黄みの赤
インドのベンガル地方で産出したので、ベンガラと呼ばれた。黄みを帯びた赤色顔料。


海老茶 えびちゃ
暗い黄みの赤
明治時代に、華族の女学校の制服の色として用いられた茶色みを帯びた赤茶色。この色の袴を、特に葡萄(えび)茶袴とも言う。




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