2017年3月29日水曜日

金沢の桜餅は、関東風!! 関西風??

金沢の桜餅は、関東風!! 関西風??


金沢は、先日のブログ和菓子大好き金沢人。その購入額と15年連続第1位で取り上げたように、全国の有数の和菓子どころです。

そんな金沢には、この写真にあるように2種類の桜餅があります。
2種類の桜餅

左側の白い和菓子が「関西風桜餅」です。

一方、右側のピンクの和菓子が「関東風桜餅」です。

金沢では関東風桜もちが、圧倒的シェアを誇っています。

例えば、イメージを示せばこういう感じでしょうか。
関西風桜餅1つ関東風桜餅3つ

実際には、業界関係者によると金沢においては関東風桜餅が90%以上のシェアを占めているのが、実情のようです。


金沢は、全国47都道府県の中でちょうど真ん中くらいに位置しています。

しかし、その風習においては、関西の文化が色濃く残っています。

例えば、敬語表現や言葉の柔らかなイントネーションが発達し、文法や語彙には関西地方の影響を感じることができます。

また、金沢は紅白餅でご紹介したように、金沢では丸もちを食べます。

そして、それらの出汁も関東風の「鰹だし」ではなく、関西風の「昆布だし」が主です。

それでありながら、どうして「桜餅」だけは、関東風なのでしょうか。


それは「参勤交代制度」に深く関わりがあります。

参勤交代とは、1年おきに大名の藩主が大名行列を連ねて、江戸と自領を行ききする制度です。

参勤交代では、家臣団だけでなく、かかりつけの医師や鷹匠・料理人・茶の湯の家元菓子職人まで様々な人々が同行しました。

加賀藩では、その数総勢2000人~4000人とも伝えられているそうです。

その行程は、金沢から江戸まで480キロメートル、12箔13日の旅であったとされています。

またその費用は、現在の金額に換算すると、約4億円にものぼると考えられているそうです。

この大名行列によって帰参した和菓子職人が、江戸の文化と技法を金沢に伝えたことにより、桜餅に関しては「関東風」となりました。


それでは、関東風桜餅と関西風桜餅の違いは何でしょうか。

まず、関東風桜餅は塩漬けの桜を用いた江戸発祥の桜餅です。

その始まりは、山本屋が現在の東京都隅田川向島にある長命寺の門前で、参拝客に売り出したことだと言われています。

この生地の粉は、基本的には小麦粉です。

これにお店によって、白玉粉や餅粉・上新粉などをブレンドし、砂糖や味甚粉・上南粉等で調製します。

(おじさんは、ド素人であるため、この部分に関してはよくわかりません。)

次に、これらを溶いた生地を薄く延ばし、焼き上げます。

その焼いた生地にこしあんを丸めて入れて、塩漬けの桜の葉で包みます。

これが関東風桜餅です。


一方、関西風桜餅では、道命寺粉を使います。

道命寺粉とは、もち米を水に浸け置き水切し、蒸し上げ天日干ししてから乾かし、石臼などで挽いた粉です。

これに水を吸わせ、砂糖をまぜ蒸し上げた餅に、こしあんを塩漬けの桜の葉で包み、その上に桜の花の塩漬けをあしらったものです。

なお道明寺は、現在の大阪府藤井寺市にあります。

以上、おじさんの拙い説明で申し訳ございません。


うちの女房が好きなのは「関西風桜餅」です。

やはり、公家出身の妻!?らしい好みです。

源氏の末裔!?であるおじさんは、もちろん「関東風桜餅」が大好きでござる。

金沢では、どちらの美味しさもお好みで求めることができます。

そしておじさんは、そんな金沢のファジーさを愛おしく思っております。



今回の担当は、達じいでした。

あんやと(*´∀`*)

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